過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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591:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/05/11(水) 00:54:06.45 ID:8N6s3wGgo

「……まったく、学園都市の代表も大した狸だったな。
 言葉巧みに場の空気を操り、話の主導権を握り、気付いたころにはもう彼女の手の中だ。
 姉上があと30も歳を取ったら、彼女みたいになるんだろーな」

「リメエア様よりも、ですか」

「まーな。ちょっと会話をしてみたが、飄々として掴みどころのない女だった。
 どーせ腹の中では私たちを『不実のアルビオン』扱いしてるんだろーが、そんなことはおくびにも出さなかったし」

学園都市の代表は親船最中という老婆だった。
笑みを絶やさないいかにも教育者然とした彼女は、しかし巧みに外交をこなして見せた。
人心掌握に長けた超能力者だと言われても、違和感なく信じられただろう。

「横でおろおろ会議の行方を見守ってた日本国の代表、あれは可哀想になるくらいだったな。
 あれよあれよと日本の常任理事国就任が決まった時、やつは泣きそうな顔をしていたぞ」

「……そんな輩に一国の代表が務まるのでしょうか?」

「務まるだろうさ、いや、周りの奴らが務めさせるだろーよ。
 日本のことわざに『ミコシは軽いほーがいい』というのがあるらしいが、日本国政府はまさにそのミコシだよ。
 担ぐのは学園都市のやつら。哀れなのはミコシ代わりにされる日本国の首相と、それに気付かず周りで囃したてる日本国民だな」

これを機に、学園都市の日本国への影響は否応なく増すだろう。
宗主国として残されたわずかなプライドさえ、学園都市は砕いてしまったのだから。



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