過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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(千葉県)
[saga]
2011/05/15(日) 03:25:13.56 ID:W8rEPNSco
時は少し遡る。
御坂美琴は今日も上条当麻の見舞いに訪れていた。
一端覧祭の準備を終えてしまった学校は多いが、一部例外もある。
例えば調理販売を行うようなところは今頃食材の調達に走っているだろうし、
どこかの教室を占有して出し物をするところは前日に手際よく組みたてられるようにしておかなければならない。
準備期間ギリギリまでクオリティアップに余念がない、というところもある。
上条のクラスもそのタイプのようで、ここ数日は見舞いに来てくれる時間もないらしい。
なので見舞いに行けばしばらくは二人きりでおしゃべりし放題と言う、美琴にとってはある意味至福の瞬間だったのだが、
今日はちょっと様子が違った。
「お姉様っ!」
「うわ、ちょっ、打ち止め!?」
病室の戸を開けるなりぴょーんと飛びついて来たのは、美琴の妹の一人である打ち止めだ。
その向こうで、ベッドに腰かけた上条が苦笑している。
「あんた、なんでここに?」
「カミジョーのお兄ちゃんに遊んでもらっていたのだ! ってミサカはミサカはお姉様に報告してみる!」
見れば、ベッドの上にはカードゲームやボードゲームがいろいろと乗っていた。
「へぇ、良かったじゃない。あんたたち、いつのまにか仲良くなったのね」
「初めて会ったのは9月30日だよ、ってミサカはミサカは思い返してみる。
あの時お姉様にも会えたのに、結局お話する機会はなかったんだよね、ってミサカはミサカは残念がってみたり」
「ゔっ、あの時は私もイロイロとイッパイイッパイだったのよ。
10032号のネックレスとか、コイツに抱きついたりとかー!」
「……何の話だ、それ?」
わたわたと上条を指さしながら釈明する美琴に、彼は訝しげな視線を向ける。
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