過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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(千葉県)
[saga]
2011/05/28(土) 02:37:44.04 ID:2nJkUX9vo
佐天は自分の頬をぱぁんとはたき、突如走り出す。
「よしっ! 帰ったら早速あの時の事を思いだしながら特訓だ!」
「えっちょっと佐天さーん! 待ってくださいよー!」
「ふははははー! いっちょ"八人目"を目指してやるか―!」
佐天の頭の中の思考の流れを読めず、戸惑いながらも走り始める初春を背に、佐天は夕日の中を駆ける。
努力して成功を掴んだ人間がそばにいるのに、最初からあきらめてしまうのはただの逃げだ。
もう一度、能力開発に真面目に取り組んでみよう。
「初春、ちゃんとついてこないと置いていっちゃうぞー!」
佐天の表情は明るい。
一度決意さえすれば、その瞬間にぐんと成長できるのはこの年頃の特権だ。
だからこそ、彼女は走り始める。
「こ、転んでも知りませんからねー!?」
「ほーら、待っててあげるから早く帰ろー! もう日が暮れちゃうぞー」
「い、いきなり佐天さんが走り出したんじゃないですかー!」
「そんなこと言いつつも、ちゃんとついてきてくれる初春が私は大好きだぞー!」
「何言ってるんですか、佐天さん一人だと危なっかしいから、私がついててあげないとダメなんです!」
例え躓き、挫折したとしても、手を差し伸べ立ちあがらせてくれる大事な友人がいてくれれば大丈夫。
「ふふん、初春も言うようになったね。じゃあ仕方がない。初春の顔を立てて、お守りされてやるとしますか」
「もう、佐天さんったら!」
佐天とようやく追いついた初春が並び、沈みかけた夕陽が二人の影を長く伸ばす。
「うっし、帰ろっか!」
「ええ」
どちらからともなく手を取って、二人は寮へと帰って行った。
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