過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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(千葉県)
[saga]
2011/06/04(土) 01:42:33.24 ID:QdHwvOEDo
「おー、お寿司が回ってるー♪ ってミサカはミサカははしゃいでみたり!」
「これが噂に聞く"カイテンズシ"か……」
第七学区にあるショッピングセンター、セブンスミスト。
テレビゲームやアーケードゲームをたっぷり堪能した美琴、打ち止め、番外個体の三人は、一軒丸々洋服店であるこの大型店舗に移動していた。
中高生の好きそうな洋食店が並ぶ飲食店街に、何故か存在する回転寿司。
ゲームに夢中になり昼食を取りそこねていたので、ここで奮発することにした。
店の中を周回するレールとその上を流れる寿司の乗った皿に打ち止めと番外個体は興味しんしんだ。
学園都市の例に漏れず奇妙なネタがいっぱいあったり、レール自体も席以外のところでは愉快な軌道を描いていたりする。
まるで観覧車のように一回転したり、二本のレールがらせんを描きつつ上昇していったりしているのは一体どういうことだろう。
「好きなだけ食べていいわよ。でもこのあとは服を見て回るから、それを考えてね」
「しまったなぁ、だったら夜ご飯にしてもらうべきだった。
ミサカ初めてお寿司食べるのに、お腹一杯食べられないとは」
「……ずっと病院だったのよね」
「そう。病院食漬けの前は点滴と錠剤と味のない栄養チューブ食ばっかりだったし。
あぁ、『食べる』って幸せなことなんだねぇ」
中高生向けのショッピングセンターにあるにしてはずいぶんと本格的なネタを使っているようで、
○○産本マグロだの最高級ウニだの高級ネタを次々と平らげて行く番外個体を見て、美琴はある妹の事を思い出す。
忘れもしない、初めて出会った検体番号すらも分からぬ妹。
子猫を助けて、色々と食べ歩き、そしてカエルのピンバッジをあげた。
ジャンクフードを美味しそうにほおばる彼女の横顔は、今も目に焼き付いている。
その別れ際、彼女は美琴に何を伝えようとしたのか。
どうしてもっときつく問い詰めなかったのか。彼女を引きとめなかったのか。
後悔しなかった日はない。
だからこそ、今生きている妹たちは何としても守り抜くし、彼女らがそれぞれの幸せを掴むための努力は惜しまない。
そう改めて決意した美琴は、まずは隣の打ち止めの頬にくっついているご飯粒を取ってやる。
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