過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/03/09(水) 03:51:49.32 ID:SvKeaTpjo
気がつけば、傍らの妹が背後からそっと抱きしめてくれていた。
恐らくは美琴が凍えないようにということなのだろう。
日が陰り始め急に気温が低下し始めたせいか、妹の体もかすかに震えている。

「……アンタ、暖かいところへいきなさい」

「行きません、とミサカは固辞します」

「まだリハビリも完全じゃないんでしょ。体調崩しても、知らないわよ」

「それでも、行きません。お姉さまと一緒でなければ」

たった一人の少年を助けることもできず、唇を噛むことしかできない情けない姉にはもったいない良い妹だ、と美琴は思う。
そんな妹に、風邪などひかせるわけにはいかない。
そう頭では理解していても、体が動いてくれない。
故に妹も動こうとはしない。
二人は白い息を吐きつつ、ずっと海を見ていた。

「…………………………………………ありがと」

小さくつぶやかれた感謝の言葉に、10777号はより強い抱擁で答えた


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