過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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957:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/06/22(水) 01:30:10.97 ID:zxuPn9f5o

「……それで」

元春が上条の椅子の向きを90度変え、メイド服の中でも一番の自己主張をする部位を持つ少女、吹寄制理がずいと上条の前に仁王立ちする。
小さく縮こまる上条。吹寄の背後に立つ少年少女らがその迫力を更に引き立てている。
判決ありきの弾劾裁判か、はたまた集団リンチか。
この構図は裏切り者を拷問するマフィアのそれにとてもよく似ている、と美琴は思った。

「クラスメイトが一端覧祭のために一生懸命頑張っているというのに、貴様は女の子と仲良くデートか。羨ましい限りだな」

「いや、あの、それは……」

パシィン! と、聞こえるはずのない鞭の音が聞こえたような気がする。
それほどの気迫が、吹寄から放たれていた。

マズい。この状況は非常にマズい。
記憶にはなくても、体と本能がこの状況をエマージェンシーと判断している。
例え美琴とデートをしていようが吹寄らに責め立てられるいわれは全くないはずなのだが、そんな反論を許してくれそうな空気でもない。

美琴とデートをしていたわけではない、と言い逃れてしまうのはどうか。
別に恋人同士というわけでもないのだし、デートではないと言い逃れることはできなくはない。
だが。
ネックレスを渡した時の美琴の笑顔が妙に脳裏にちらついて、否定することもできない。
そんなわけで、上条はただただ体を縮こまらせて、黙っている他なかった。



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