過去ログ - テッラ「『光の処刑』が完成しました。」
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807:1[sagesaga]
2011/09/04(日) 22:43:17.53 ID:P7mOVzLAO

勿論その音は狙撃銃の発砲音ではない。狙撃銃の発砲音というものは、断じてこんな間延びした音ではない。

では何の音か?

テッラが今戦っている相手は狙撃手だ。相手を闇から撃ち、背後から切り裂く暗殺者。それが狙撃手。
しかも今交戦している相手は折り紙付きのとびっきりのプロ。
テッラとしては、最も苦手な相手である。
そんな相手と戦っていると思い込んでいたからこそ、テッラは自身の目に映るものが一瞬理解出来なかった。
何故?そんな素朴な疑問が頭を埋める。
そう、全く持って何故なのか。
何故ここに?
何故目の前に?
何故こちらに?
何故ーーーーー

そんな刹那の疑問は、別な理性的考えにより上書きされる。

危険。

何故などという疑問よりも、今まで培ってきた経験、技術、そして何より本能的にテッラの身体は動いた。
口角の筋肉を動かし、テッラが何かを呟くと同時に





ミサイルランチャーは、轟音をたてながらテッラに被弾した。





爆音、豪風、衝撃。
テッラが隠れていた柱など存在しなかったかのように、ミサイルはその場を粉々にしていった。
圧倒的その破壊力は、もはやテッラの身体の安否を確認するまでもないと言わんばかりに、もうもうと粉塵を吹き上げていた。


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