過去ログ - 「――――心に、じゃないのかな?」<br>
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[saga]
2011/03/15(火) 22:04:01.09 ID:tGm9G5tAO
嫌な音が、耳から入って脳に伝わる。

その眼前に広がるのは忌々しい街だ。それを視界にいれるのが嫌で、少女はぎゅっと目を塞ぐ。瞑ってその街を視界から消し去る。

「――――あ」

真っ暗な闇の淵から迫ってきたのは、悪夢だった。

聞きたくもない音に、見たくもない姿が、自分を呼ぶ声が、身の毛もよだつ声が、混ざる。それらは混ざり合って、溶け合って、五感から自分を殺そうと歩みよってきた。

その一つになった悪夢は、人の形をしていた。

初めて邂逅は数時間前、ソイツは悪夢に相応しい黒の衣を纏っていた。目は赤かった髪は白だった。

声が蘇る。

――――――そうかそうか

――――予定と違うから何かと思ったら

――オマエ、■■■■■かァ

「あ、あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!」

少女は叫ぶ。逃げるかの様に、血にまみれた少女は叫ぶ。

「あ…………」

しかし少女の叫びは、その身体中から迸る紫電と共に虚しくも闇に呑み込まれた。

「――――ッ」

だが、少女は叫ぶ事をやめない。言い知れない何かを秘めたその叫びに応えるかの様に空が淀み――




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