過去ログ - 初春「花束をあなたに」
1- 20
46: ◆le/tHonREI[saga]
2011/03/18(金) 23:20:06.22 ID:FC372KGUo


「……ッ!? これは……、ちィ……!!」


一方通行の体に襲い掛かった衝撃は烈風によるものと月光を回折したことにより発生した殺人光線によるもの。
胸を圧迫するような痛みが広がり、口元からは血があふれていた。
背中から伸びていた竜巻が物理法則を操作されたことにより閉じて、一方通行は地面へと叩きつけられる。


「気づいたかよ? さすが第一位。同時に、こいつがどれだけの破壊力を持っているか、わかるよなぁ!」

「……、そォいうことかよ。あの花飾りのガキ……!!」


一方通行の視線が初春へと向けられる。

その表情は苦痛に満ちていた。
当然だ。


“この世の物理法則をリアルタイムで次々と変換しているのだから”。

今度は地に伏す一方通行を垣根が見下していた。



「確かに、テメェの言うとおり俺がいくら物理法則を捻じ曲げようが、数秒もあれば法則は解析されちまう。
 一旦解読された物理法則はテメェの能力の餌食となり、俺にそのまま跳ね返ってくる。
 だが、そいつをリアルタイムで次々と変更した場合はどうなる?」

「………、」

「初春は元々凄腕のハッカー、暗号を打ち込む能力は学園都市の折り紙つきだ。
 『書庫』を守るためにプログラムをリアルタイムで書き換えちまうくらいのな。
 この守りに特化した演算処理能力を“幻想御手”で応用し、共有された脳内で次々と新たな物理法則を生み出す。
 多元的に生み出された物理法則を解析するタイムラグを利用して、テメェのチンケな体をぶち壊してやる。
 わかるか? 暗号を生み出すより、解読するほうが手間がかかるのは当然だろ」

「俺がオマエの能力を解析するまでのほンの数秒の間に、新しい法則を生み出した……!」

「その通りだ。そしてこいつは絶対的な壁。
 能力者同士の戦いにおいて、この数秒が持つ意味はあまりに大きい。こいつが俺の切り札だ。

                      デュアルマター
        あえて名づけるなら、『多元物質』」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
435Res/201.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice