113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府)[sage]
2011/03/24(木) 05:49:08.18 ID:R5eHM0g7o
日本 琴吹ビル内部
テロリストE「[ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー]えあああああああああああ!!」
憂「っ、遅い!」
襲い掛かる変異種を一撃で昏倒させる憂。あらかたタックマンが片付けたおかげで相手をするのは軒並み雑魚で済みそうだ。
だが、問題は――
テロリストF「ヒャッハー!!」
澪「ひっ!?」
憂「澪さん!」
――澪を守りながら戦わなければならないことである。
憂は瞬時に澪とテロリストとの間に移動し、振り下ろされた腕を受け止める。重い。憂の全身の骨が軋むほどの衝撃だ。
この重さは単純な筋力ではない、もっと根本的な……。
憂「くっ……!」
テロリストF「俺の能力は腕の重さを一時的に上昇させる! 潰れちまいなぁ!」
この男は馬鹿に違いない。たとえ低ランクの能力であっても正体がわからないうちは厄介なものだが、タネがわかれば対処するのはそう難しくない。
憂は後ろの澪が安全な場所まで後退したことを確認すると、男の背後に瞬時に移動した。
男の重量を増した腕は自分でも支えきれず、床を突き破った。
テロリストF「ぬ、抜けねぇ!」
憂「……」
やはり馬鹿だ。変異種は能力を使用するために基本的に脳が常人より発達しているが、その発達した脳を知性に置き換えることができるかは人それぞれだ。
人間にも、馬鹿がいれば天才もいる。変異種もそれは同じである。使い手によって能力が腐ることも輝くこともある。
そう、変異種は人間と何も変わらない。ただ、力が強い。それだけだ。
憂は無慈悲にも手を抜こうと必死になっている男の顔面を蹴り上げ、気絶させた。
憂「澪さん、大丈夫ですか」
澪「う、うん……。すごいんだな、憂ちゃんって」
憂「そんなことありませんよ。私にとっては出来て当然のことです。息をするような。……でも、こんなことができても、本当にやりたいことって、なかなかできないものだと思います。皆さんと、同じです」
澪「そっか。……同じなんだな」
憂「さあ、上に行きましょう。屋上には、律さんがいます」
澪「ああ」
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