過去ログ - 紬「タックマン?」
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115:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府)[sage saga]
2011/03/24(木) 05:50:36.20 ID:R5eHM0g7o
日本 琴吹ビル 最上階


黄金「おおおおおおおおお!!!」

タックマン「っ!」

黄金の繰り出した一撃をタックマンは受け止める。すさまじい衝撃は全身を一瞬で駆け抜け、タックマンの立っている床のタイルが粉々に砕け散った。
だが、倒れるわけにはいかない。タックマンは突き出された黄金の腕を取り、関節に手刀を振り下ろす。
黄金の体が前のめりになる。関節を殴られ曲がった腕に自身が引っ張られたのだ。
思ったとおりだった。黄金の身体は硬いが、関節まで完全に硬質化はしていない。関節への攻撃は通る。

黄金「はっ!」

が、体勢を崩したまま黄金はタックマンの胴体にタックルし、タックマンを床に引きずり倒した。
体重、体格が違いすぎる。一度組み伏せられてしまえば終わりだ。
が、タックマンは即座に反応し、腰から半月形のアンカーを射出した。ワイヤーを伴ったそれは近くの柱に巻きつく。
一気にワイヤーを巻き込み、タックマンは完全に組み伏せられる前に黄金の下から床を滑りながら脱出した。

黄金「上手く逃げたな。やるじゃねえか、前とは別人だ」

確かに黄金のほうが力が上で、タックマンはいまだ不利だ。だが、タックマンも無策ではなかった。
関節への攻撃、極力攻撃を受けない防御手段。対策はとってある。
勝てる可能性は著しく低い。しかし、絶対に勝てないと諦める段階ではない。

黄金「見せて見ろよ。俺を恐怖させた、お前の力の全てを……!」

黄金は再び突撃する。黄金の攻撃は直線的で、全くフェイントなどが織り交ぜられていない、完全な力押しだ。
だが、力のあるものが行う力押しは、下手な小細工を織り交ぜるよりも遥かに厄介だ。そこに漬け込むことはむしろ難しい。
戦術もなにも無い突進だが、これは黄金のもつ、自らの力への自信が生み出したものだ。

タックマンは黄金の攻撃を避ける。巨体で大振りな分、軌道は読みやすい。
タックマンは振り上げた腕の隙間を狙い、脇腹に蹴りを入れる。黄金は一瞬たじろいだが、ほぼダメージは無いようだ。

黄金「効かねえな」

黄金の厄介なところはその防御力だ。タックマンの持つ武器では有効打はない。銃弾も、爆薬も通じない相手だ。
それに、タックマンは銃火器を直接的に使用することだけはしたくなかった。
あの日、琴吹紬が黄金に銃を向けた時、悟ったのだ。そんなものが本当の強さを生み出すのではないと。
そうだ。人間は強い。

強くなることができる。

タックマンの拳が黄金の顔面を捉える。すでに以前の戦いで砕けていた拳から血が噴出す。黄金は少しぐらつくが、決定打には至らない。
が、かまわずタックマンは黄金を殴りつける。

黄金「このッ、調子に……!!」

黄金の大砲のような拳がタックマンの身体を捉えた。しかし、タックマンは吹き飛ばない。
以前の戦いなら数メートル吹っ飛んでいたはずが、タックマンは持ちこたえたのだ。

黄金「何!」

タックマン「おおおおおおおおおおお!!!!」

再びタックマンは黄金の顔面を殴りつけた。黄金の攻撃によって肋骨はぐちゃぐちゃになっている。肺や内臓を傷つけなかったのだけが幸運といえる程度だ。
だが、そんなダメージを全く気にせず、タックマンは黄金を殴り続けた。



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