13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2011/03/17(木) 04:19:53.53 ID:LjwDMhJO0
日本 N女子大学
律「――澪?」
律の脳裏には、涙を流す澪のビジョンが焼きついていた。
不思議だった。自分と澪には不思議な絆があるのか、澪が悲しんでいる時はすぐにわかった。こういったビジョンが届くのだ。
だが、かれこれ一年は澪と会っていない。なにをしているのか、どこにいるかもわからない。
ひきこもりを脱出して週刊誌のカメラマンをやっていると風の噂に聞いたことがあるが。
女子1「律、大丈夫? ぼーっとして」
女子2「なんか顔色悪いよ?」
律「あ、ああ。ほら大丈夫。どこも悪くないって」
すかさず律は作り笑いを浮かべた。偽りの笑顔を貼り付けるのにも、もう慣れたものだ。
この二人の女子学生も、自分と同じで、本当の友達がいないから仕方なく群れている。そうやって自分を守る。
本当に笑っていなくても笑い、本当は心配して無くても互いを気にかけるふりをする。それだけの関係。
律は本当の笑顔をあれからずっと取り戻せていない。
ムギがいなくなり、けいおん部が、放課後ティータイムがばらばらになったあのときから。
律(澪……。みんな。どうしてるんだ?)
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