131:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府)[sage saga]
2011/03/24(木) 06:01:39.67 ID:R5eHM0g7o
唯「その人は、誰よりもたくさんのことができるけど、それを誇ったりもしない。ずっと誰かに幸せを分けてくれて、それを幸せに感じる。そんな優しい人でした」
タックマン「……」
唯「とっても優しくて、やわらかくて、あったかくて。とっても大好きな人でした……」
タックマン「いつかまた、会えるよ」
唯「えっ」
タックマン「生きていれば、いつかまた会える」
タックマンさんは、そう言って私の頭を撫でてくれました。
とても懐かしい感触でした。
とても優しくて、あったかい手。
唯「……うん」
タックマン「……さよなら」
タックマンさんは、寂しそうにそう言って、ドアの外に出て、歩いていきました。
どこに行くのかはわかりません。私はその後姿を見つめることしかできません。
でも、きっとどこかで誰かに幸せをわけて、自分が傷ついても、それを続けて。
その優しさで、みんなを抱きしめてくれるんだと思います。
唯「また、会えるよね。だから、それまでは、少しだけお別れ……」
私は大人になって、澪ちゃんも、律っちゃんも、あずにゃんも大人になって。
私たちは変わっていく。
時間の流れをとめることはできない。
私たちはこの街で泣いたり笑ったり。たくさんの苦しみや哀しみを抱えて生きている。
でも、私たちは生きているから。
だからまた会える。
幸せだったあの日々はもどってこない。だけど、もらった幸せはずっとなくさず、持ち続けてる。
だからまた、会えるよ。
その日まで……それからも、私たちはずっと一緒だよね。ムギちゃん。
そうして純白の英雄、静かなる守護者の背中は次第に小さくなり、夜の闇に消えていった。
たった一人で、消えない痛みを抱えながら。優しい闇のなかへ――
TACKMAN THE TSUMUGI' TRIGGER END
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