26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2011/03/17(木) 04:28:04.04 ID:LjwDMhJO0
日本 桜が丘 ライブイベント会場 舞台裏
唯「みなさんイベントおつかれさまでしたー」
唯は笑顔を振りまきながら廊下を歩き、楽屋へ入る。
唯「……ふぅ」
そして、楽屋に入って水を一杯飲んだ唯の顔に、普段の柔和な笑みは無かった。
唯「ムギちゃん……みんな……」
故郷に帰ってきた。歌手になってから忙しくて、しばらくこの桜が丘に帰ってきたことは無い。
あの忙しさが、悲しみを忘れさせてくれていた。
???「あの、アポイントをとっていた、週刊さくらです。取材させてもらってもよろしいですか?」
ドアの外から声がする。女性の声だ。ドア越しなので濁ってはいるが、ずいぶん良い声だと思った。
唯「あ、いいですよ。入ってください」
唯はとっさに営業時の笑顔に戻る。これが大人になって手に入れた力。嘘でも笑顔になれる力。
大人になって、唯は少しだけ大人になった。大人になってしまった。そのことが、少し悲しかった。
???「失礼します」
唯「あ……」
澪「久しぶりだね、唯」
唯「澪ちゃん!」
気付いたときには、唯は澪に抱きついていた。今までの思いが決壊したのだ。
長年積もった寂しさに、もう耐えられなかった。
唯「澪ちゃん、私、私ね! みんなにずっと会いたかった。本当はずっと会いたかったの!」
澪「わかってるよ。私も同じだから」
澪は強く抱きしめてくる唯の背中を優しく叩いた。
唯「あの時澪ちゃんにあんなこと言って、ごめんなさい。私、やっぱり寂しかった。私も弱い人間だった。澪ちゃんと同じだったよ……みんなといられなくなった寂しさを紛らわせようとずっとギターに没頭して、歌手になって、忙しくて、その忙しさで寂しさを紛らわそうとして……」
澪「わかってる。私もあの時は、悪かったと思う。唯が皆のことを本当に大事にしてたのに。自分の都合ばかり押し付けようとした」
そうだ、澪は唯のことをこれっぽっちも恨んでなどいない。うらんでいるとしたら……。
唯「そうだ、澪ちゃん、明日お昼あいてる? 明日は憂とあずにゃんと純ちゃんと一緒にうちでお昼食べるんだ。よかったら澪ちゃんも来ない?」
澪「そうだな……このライブの記事を書き上げればノルマは無くなるから、明日の朝までになんとかしてみるよ」
唯「うん、待ってる!」
澪「ああ。じゃあ、そういうことだから、サクサク取材すすめるからな」
唯「どんとこいです!」
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