49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2011/03/17(木) 09:47:06.23 ID:LjwDMhJOo
黄金「どうした? 怖いのか? 引き金を引いて、復讐して、自分も『悪』になるのが。正義の道から外れるのが、怖いのか?」
紬「……この引き金を引けば、あなたと同じになってしまうのね」
黄金「お嬢さん、何もわかっちゃいねえんだな」
黄金は紬から素早く銃を奪い取り、自らのこめかみに当て、迷わず引き金を引いた。
紬「!?」
黄金「あー、うるせえうるせえ。耳が破れるかと思ったぜ」
紬「そんな……」
黄金のこめかみに着弾した銃弾は完全につぶれていた。黄金の皮膚は金色の金属に変化しており、傷一つ無い。
黄金「お前は俺と同じにはなれねぇ。力が足りねぇ」
黄金は紬を哀れみの目で見つめていた。
黄金「復讐すらできず、お前という弱者はただ、立ち尽くすだけだ。知ってるか? この世界は平等じゃねえ、強いやつもいれば弱いやつもいる。価値あるやつも居れば、価値の無い人間もいる」
紬「……」
黄金「お前は[ピーーー]価値すらねぇんだよ。すこしその辺を見ればどこにでも転がってる、ゴミみてえな人間の山のひとつの塵にすぎねぇんだ」
紬「うっ……」
黄金「お嬢さん、両親を殺されて悲しいだろうなぁ。この世の絶望全てを見た気分だろうなぁ。だが、お前が恐怖の、絶望の何を知ってる?」
黄金はテーブルに置かれたグラスの中身を一気に飲み込んだ。まずそうだな、と紬はなんとなく思った。
黄金「お前の感じる絶望なんてちっぽけなもんさ。この世界の闇は、お前が思うよりずっと深い。まあ、あんな街で育ってきたあんたには難しいかもしれねえな」
黄金は紬につかみかかる。
紬はもはや腰が抜けて力が入らず、なすがままだった。
黄金「この店には警官も裁判官も政治家もいるんだぜ。だが、皆俺の『力』を頼りにこの世界で権力を得た奴らだ。俺がここでお前を殺そうがレイプしようが黙認するし、お前の死は世界の誰も気付かないままだろうよ。お前を失っても誰も何も変わらず、明日が来る。泣いて、笑って、怒って、一日が終わる。それの繰り返しだ」
黄金は紬を引きずって店の裏口に向かう。
黄金「本当に絶望が知りたいなら、まずはここから始めるんだな」
裏口の扉を開け、紬を外に放り出した。冷たい泥水が紬の上質な服をぬらした。
黄金「またいつでも遊んでやるよ」
そして、その扉は閉まった。
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