過去ログ - 「――――心に、じゃないのかな?」<br>
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[saga]
2011/03/30(水) 11:06:46.62 ID:J6kr9/nAO
その部屋には窓がない。
ドアも、窓も、廊下も階段もエレベーターも通風孔すら、そこには存在しなかった。
学園都市のとある場所にそびえ建つそれは、ビル。
窓のないビルと呼ばれる巨大な建造物だった。
限られた者しか入る事の許されないそのビルの中は、星のような人工の光に満たされている。大小数万にも及ぶ機械類からは更に数十万にも及ぶコードやケーブル、チューブ類が伸びており、それは中央に置かれたある装置へと集束していた。
そして、そこに漂うのは、緑色の手術衣を来た『人間』
血のように赤い液に満たされた巨大なガラスの円筒の中で逆さに浮かぶ『人間』はうっすらと笑っていた。
「希望の種……か」
誰もいないというのに『人間』はポツリと呟く。
「それは誰にとっての種になるのかな、垣根帝督」
少なくとも、それが第2候補にとっての絶望になるだろう事は、その『人間』には簡単に予想がついた。
既に垣根帝督に一切の希望はない。何せ、彼の計画の『根幹』は既に崩れてしまったのだがら。
「…………」
多くは語るまいと、人間は薄く笑う。そして、
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