過去ログ - 一方通行「飯も風呂もできてンぞ」番外個体「それじゃあ、あなたで」
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106: ◆3vMMlAilaQ[saga]
2011/03/30(水) 12:09:04.39 ID:2pAAEUvjo

「ま、そういう仕組みも結構アリじゃないかな? 行きたい所に行けるし、寝坊しても怒られないしね。
 ホテルも結構良さそうだよ、ガイドにも乗ってる。そしてなんとっ!」


じゃじゃーんと自作の効果音付きで観光誌の1ページを開いてみせる番外個体。ノリノリすぎて少し怖い。


「天然温泉に入ることができちゃうんだって!」


天然温泉。
意外と公衆浴場が充実している学園都市で入ることは可能だが、
最近まで血で血を洗うような闇の中にいた彼らは呑気に温泉に入ったことなど皆無である。
つまり、人生初体験。しかも天然モノ。
好奇心旺盛なお年頃の番外個体ちゃんはそれがとっても嬉しいらしく、目をキラキラ輝かせて『お肌もスベスベに♪』とかいう見出しを指差している。


「温泉って美容に良いんだよね? 頭の上にタオル乗っけて……、イイねイイね最っ高だねぇ!」

「俺たちって確かカップルプランだったか? 温泉貸し切りにできるみたいじゃねェか」

「ッ!?」


カップルプランとはその名の通り、恋人同士でホテルを利用する際にお得なプランのことだ。
仲睦まじい二人を見たアーケード側の気遣いに思えなくもないが、この場合は『少しでも安く収めたい』という丸分かりな意図がある。
ちなみにカップルプランと聞くとオシャレでダブルベッド感じがするが、そんなことはない。
何故か和室である。布団である。それなのに食事はリッチに西洋料理である。

そんなカップルプランと温泉貸し切りという響きに、番外個体は何故だか顔を赤くして狼狽した。
その理由は単純明快、


「か、カップルプランで温泉貸し切りってことは、その……混浴……なの、かな……?」

「あー……そォいうことに、なるかもな」


しん、と妙な静寂。
聞こえてくるのは、薄い壁一枚で隔てられたお隣からのテレビの微かな音だけ。
どことなく気まずい静寂にこのまま支配されてしまうのでないかと一方通行が不安に思ったとき、


「……ミサカとお風呂入るの、いや?」

「ンなわけねェよ」


自分でも情けなくなるくらいの即答だった。



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