過去ログ - 一方通行「飯も風呂もできてンぞ」番外個体「それじゃあ、あなたで」
1- 20
120: ◆3vMMlAilaQ[saga]
2011/03/30(水) 12:34:53.01 ID:2pAAEUvjo

「……どういう関係、って……。今更?」

「アンタ達が一緒に暮らしてるのは知ってたけど……、そ、それだけじゃなかったの?」


どことなく居心地の悪い、微妙な空気が流れる。
これはまずいかな、と。番外個体の表情が微かに陰った。


「別に私は以前の『実験』を蒸し返すつもりじゃないし、一方通行のことを憎んでるわけでもないのよ。
 で、でも、何ていうか、やっぱりさ……」


美琴は葛藤していた。
彼女の言葉に偽りはないのだが、『憎んでいない』からといって一方通行を完全に赦したこわけではない。
多分それは、この先どれだけかかっても叶わない。

けれどそれでも一方通行は良い奴だと思うし、今では普通に会話だってする。
以前ランジェリーショップで会ったとき、彼はアイツら――『妹達』、恐らくは自分も――守ると決めたと言っていた。
だからイメージが変わったというわけではないが、その一言は本当に嬉しかったのだ。


……全て綺麗に赦すことは、きっと出来ない。
けれど憎むことも、恨むことも、責めることも出来なくて、したくなくて。
一方通行の善悪――狂気も優しさも残虐性も過保護な一面も、御坂美琴は知っているから。


「……ごめん、私に口出しする権利なんてないのにさ。でも何て言うか、これで良いのかなって思うところもあって」

「超電磁砲」


はぐらかすように淡い笑みを浮かべた、恐らくは胸中がぐちゃぐちゃの少女を、しっかりとした声で呼んだのは一方通行だった。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
654Res/211.73 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice