過去ログ - 一方通行「飯も風呂もできてンぞ」番外個体「それじゃあ、あなたで」
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127: ◆3vMMlAilaQ[saga]
2011/03/30(水) 12:44:34.09 ID:2pAAEUvjo

「……ね、一方通行」


一方通行も座り直し、美琴がやっと『お姉様』ならぬ『お義姉様』の意味に気付いた頃。
俺にください辺りからふやけていた番外個体が、久しぶりに口を開いた。


「その……さっき言ってくれたこと、う、嬉しかった」


頬を赤らめて、俯きがちに。
時折こちらを伺うように送られてくる上目遣いが可愛らしい。


「……これからもこのミサカのこと、よろしく頼みます――あっくん」

「あ、あっくん? アンタ達ってそんな風に呼び合ってんの?」

「あァ!? ちが、」

「あひゃひゃ、ミサカ達の愛を証明できるでしょ? ミサカ限定だよ」

「オマエそれ今考えただろ!? 変なこと広めンじゃねェ!」

「きゃは、照れんなようあっくん。ていうかこれ意外と呼びやすくて良いかも」


少し前までの堅苦しい雰囲気は何処へ行ったのか。
仲良く言い争う二人を見て、美琴はどこか呆れたように溜め息をつく。


(これがこの子と一方通行の幸せなのよね……。だったら私はそれを糾弾できないし、する必要もない、か。
 それにしても『あっくん』かぁ。そうやって呼び合う仲って羨ましいな……)


なかなか自分の気持ちに素直になれない中学生は、目の前のカップルを正直に羨ましく思う。
幸せそうで、互いに互いを想い合っているのが伝わってきて。
いつか自分も、と。無意識のうちにそんな未来を夢見ながら。

今は妹と、かつては憎みに憎んだ相手の更なる幸せを祈ろう。



「取り敢えず――この子を傷付けたら、その時は容赦なくちぇいさー! だからね」




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