過去ログ - 一方通行「飯も風呂もできてンぞ」番外個体「それじゃあ、あなたで」
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53: ◆3vMMlAilaQ[saga]
2011/03/24(木) 21:44:00.00 ID:eWahEoj6o

その後、一方通行が昨夜の余韻に浸ってぼうっと彼の着替えを眺めていた番外個体をからかったり。
それで拗ねてしまった実質0歳児のご機嫌を取るために、彼女の好物であるフレンチトーストを焼いたり。

そんな始まりの一日は、『結婚しようね、式場は――』とか話すような仲になっても以前と然ほど変わらない。
3月に入ってもなかなか仕舞うことが出来ずにいるこたつに入ってテレビを眺め、そのまま寝息をたて。
当たり前、何度も繰り返してきた日常が何よりの幸せなのだ。


その中で変わったことを強いて挙げるとするならば、


「き、今日もあなたの部屋ゴニョゴニョ」

「あァ? はっきり言え」

「今日もあなたの部屋で……その、寝ても、良い?」


番外個体が甘えてくることが増えた、気がする。

頬を朱に染め視線を左右に忙しなく動かし、小さな声で。
それだけで見事に庇護欲をくすぐられ、血はどくどくと激しい音を立てて心臓を出入りする。
一方通行は特別動物が好きなわけでも嫌いなわけでもないが、雨に打たれてずぶ濡れになった捨て犬や捨て猫が居たらこんな気分になるのだろうか。
ちなみに犬と猫、一方通行はどちらかといえば後者派である。

そしてこれがトドメだと言っても過言でない最後の締め、


「だめ……かな……?」


本気でくらっときた。
自分でも大馬鹿だと思うが、ロシアで出会ったときは畏怖の念しか抱かなかったような少女が今は正反対、堪らなく愛おしい。


「駄目なわけ、ねェだろォが」


番外個体が照れながらにも甘えてくるということは、つまり生活の中で甘い成分が少し増すということ。
そう考えるとやはり、少しだけ。
幸せな変化は、あったと言っても良いのかも知れない。




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