過去ログ - 一方通行「飯も風呂もできてンぞ」番外個体「それじゃあ、あなたで」
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◆3vMMlAilaQ
[saga]
2011/03/24(木) 21:53:43.04 ID:eWahEoj6o
そんな彼女の気持ちを知ってか否か、
「まァ、新鮮で良いンじゃねェの。ただアレだと目立ちすぎだし、オマエも着にくいだろ」
「別に着たいと思ってるわけじゃないんだってば。ミサカには可愛い系よりもカジュアルな服装の方が合うと思うし。
ただちょっと……可愛いかな、って……少しだけだけど……」
「そォ思うンなら着てみりゃいい。何もあそこまで華美でふりふりなのが『可愛い』服ってわけじゃねェ。……ン、こォいうのは?」
ふりふりなどと、彼の口から出ると戦慄せずにはいられない言葉を用いつつ、一方通行が手に取ったのは白のワンピースだった。
奇しくも番外個体の目には、それがウエディングドレスのような高貴なものみたいに映って。
とくとくと胸が鳴り、着てみたいと――着られたら嬉しいのにと、普通の女の子として当たり前な欲望が沸き上がる。
大好きな相手から初めて選んで貰ったワンピースは、一目惚れという形で番外個体の心を大きく揺さぶった。
しかし彼女は、気付かぬふりをする。気持ちを押し込める。
「……真っ白ワンピース。清楚だねえ、このミサカに一番似合わなそうだ。何の嫌み?」
「嫌みとかじゃねェよ。これならシンプル且つオマエが言う『可愛い』を着ることができンじゃねェの? あくまで一例だけどよ」
普段はカジュアルな格好をする番外個体としては、一方通行が選んだようなワンピースは滅多に着ないし、足を出すこと自体皆無に等しい。
似合わないという先入観もあるし、この自分が可愛い格好をするのは恥ずかしいとも思う。
ふわふわーとか、ひらひらーとか。
雑誌を見て憧れることはあっても、着ようとは思わなかった。思えなかった。
「……ミサカが着ても、良いのかな」
汚れの無い、正真正銘の純白。
可愛いレースがさりげなく施されていて、自分が触ると汚れてしまわないか不安になる。
「何馬鹿言ってンだ、良いから着てみろ」
「う、うん……」
「勝手にシラけてンじゃねェぞ。一人でお着替えできますかァ?」
「で、できるし! ミサカのこと馬鹿にしてんの? ちょっと待っててね、直ぐ着替えてくるから」
威勢良く啖呵を切って、その割にワンピースは丁重に手に扱いながら試着室に入っていく番外個体。
それを見届けて、一方通行は試着室の壁に寄り掛かる。
「……ったく。自分のこと卑下することなンてねェンだよ、オマエ」
「その言葉、そっくりそのままお返ししたいところだけど。あなたがそう言ってくれたのは、嬉しい、かな」
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