過去ログ - 一方通行「俺が一生オマエの面倒見てやる」番外個体「……うん」
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◆jPpg5.obl6
[sage saga]
2011/04/11(月) 22:20:43.81 ID:d9kfNYEk0
瞬間、凄まじい力で地盤は割れ、脚部を拘束された一体の駆動鎧は地層へと引きずり込まれる。
コンクリートと鎧が激しい摩擦音を轟かせ、地面下で生き埋め状態となった装甲に代わり、一人の悪魔が
姿を現した。
「っはは、ぎはっ」
今の彼は、面白い遊びを思いついた少年の顔に近かった。
大地の地層は手に触れれば鉄筋コンクリート越しだろうと何だろうと意のままに操れる。
コンクリートを抉り、下の有機物と無機物の混合された全物質を圧縮させ、自然の流れとは真逆の働き
を活性させることで即席地下道を作り上げるなど容易い所業だった。
所詮は化合物。構成元の法則云々以前に自然物質だ。
障害役にパッと思いつきそうな土砂や砂利なども当然の然り。
既知しているベクトル操作で生成を促したり退化させるなど、方法は幾らでもあった。
あとは成分限定の反射膜を張りさえすれば、土やら砂埃やらが被着する問題点もあっさり解消される。
よって衣類や身体には一切汚れが付着しておらず、地面に潜ったというのがまるで嘘のようだった。
「物騒なオモチャあ向けるンなら俺だけにしとけば良かったのになァ。ああかわいそうに。これで先の
永い寿命がぜェンぶおしゃかになっちまうなンてさァ。ホントに不幸だよオマエら。なァ? 最後に
訊くケド、オマエらが手に持ってるそいつはナニ? そンな一撃殺傷可能な代物を誰に向けて構えた
か分かってるか? あァ?」
酷く静かな言い回しにはハッキリとした怒りが備わっていた。
一方通行が一言一言発する度に禍々しい憎悪と劣情が辺りを埋め尽くしている。
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