過去ログ - 一方通行「俺が一生オマエの面倒見てやる」番外個体「……うん」
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705: ◆jPpg5.obl6[sage saga]
2011/06/21(火) 22:20:20.49 ID:iQdgg21g0


彼が道行く学生に注目を受けるのは、良い意味でも悪い意味でも人並み外れた容姿のせいである。

白く綺麗な肌、そして髪。華奢で線の細い体。紅く輝く鋭い獣のような目。
人の視線を浴びる材料としては申し分なかった。
はっきり言ってしまえば、完全に場違いである。

何故、彼がこんな何処にでもありそうな一般高校へ足を運ばせているのか。その理由は一つしかない。


(まだかよあのアマ……。とっくに下校時間じゃねェか。何トロトロしてやがる。早く出て来いっつーの)


少しずつ苛立ちが顔に表れてきている。
性格上、あまりのんびりと物事を待って過ごすのは好きではない。惰眠を貪る行為はあくまで別としても。

考えついた事はどちらかといえばすぐに実行したい派の一方通行は、意味もなく杖を地面にコツコツと鳴らし始めた。

徐々に鳴らす音は大きくなり、リズムも速くなる。
心理状態を表すのに、これほど分かりやすい例はないだろう。


(チッ、やっぱ来るンじゃなかったか……。いや、今の境遇を考慮するとそォも言ってられねェな。にしても遅せェ……。
 まだかァ? まだ出て来ねェのかよ? 来る時間をもォ少し遅くしておくべきだったか……?)


五分、十分と時間が経つにつれて苛々が更に加速する。


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