過去ログ - 火憐「兄ちゃん、あんま無茶ばっかすんなよな」
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15: ◆/op1LdelRE
2011/03/20(日) 00:38:51.59 ID:2i3mHfds0
 そんなわけで、いつものように僕の部屋の扉を、実はぶち壊したいんじゃないのかと疑う程の勢いで蹴り開けて入ってきた火憐と月火に、だからぞんざいな扱いをしたところで、僕が責められる謂われはないはずだ。
そもそも寝る宣言なんぞ一々してくんな、鬱陶しい。
勝手に寝て、勝手に起きろという話である。
何だったら、寝てそのまま起きないでいてくれてもいい、いっそのこと春先くらいまで。

 とはいえ、これで大人しく引っ込んでいてくれるような物分かりのいい妹達なら、僕も苦労はしていない。
むしろこいつらがそんな妹達だったなら、喜んで苦労もしようというものだ。
案の定というか、いつも通りというか、不服そうに揃って口を尖らせているのが、見なくてもわかる。

「何だよもー、ノリが悪いぞ、兄ちゃん」
「僕が今勉強してることくらい、見て分からないのか?」
「見て、分かって、その上で言ってるよ」
「余分に性質悪いぞ、それ!」

 しれっとぬかす月火に、反射的に振り返ってしまう。
楽しそうに笑ってやがるのが、いつもの三割増しで腹が立つ。
しかしまあ、もしここで見ても分からないとか返されてたら、いつもの五割増しで戦慄してただろうことを思えば、まだ良かったのかもしれない。
いや良くはないけど。
だけど、それ以上に、ここでまず言っておかないといけないことがあるのだ。



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