過去ログ - 火憐「兄ちゃん、あんま無茶ばっかすんなよな」
1- 20
177: ◆/op1LdelRE[sage]
2011/03/28(月) 23:44:44.64 ID:kTHyDSG00
読んで頂き感謝です。
そろそろ終わりも見えてきてるのですが……すいません、今日はちょっと時間がなくて投稿無理でした。
ある程度は進んでますけど、切りのいい所まで行ってないもので。
もうちょっとだけお待ち頂ければ有難いです。



178: ◆/op1LdelRE[sage]
2011/03/29(火) 22:39:31.58 ID:24bZVFNg0
お待たせしました。
ぼちぼち書いていきます。
よろしければお付き合い下さい。



179:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage]
2011/03/29(火) 22:47:56.76 ID:AD0wmCJBo
期待


180: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/03/29(火) 22:49:24.65 ID:24bZVFNg0
 013.

「思えば、もっと早く気付いても良かったのかもしれんの。実際に儂らもやっていたことを、何故別世界の儂らはやらんと決めつけられようか」

 僕の良く知る忍と月火のいる場所に戻る。
以下略



181: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/03/29(火) 22:54:07.65 ID:24bZVFNg0
 成程、思い返せば、確かに忍の言う通りだった。
僕らのことを誰よりよく知っているのは、僕ら自身に他ならない。
そして忍にかかれば当然、僕を昏倒させることくらいは、本当にお手の物だろう。

 ただその結果として、余計に分からなくなったのは、何でこんなことをしたのか――その動機だ。
以下略



182: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/03/29(火) 22:59:05.18 ID:24bZVFNg0
「儂が言ってもいいのかの?」
「いや、自分の口から聞かされた方が良かろう」

 忍達の視線を向けられた別世界の僕が、重々しく頷いて返した。
遅れて僕も目を向けて――そこでようやく気が付いた。
以下略



183: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/03/29(火) 23:12:01.92 ID:24bZVFNg0
014.

 そこから彼が語った内容は、物語としてみればありがちで陳腐に思えるような、けれど現実としてみればこの上ない悪夢と断じずにはおれないような、そんな話だった。
いっそ悲痛な表情で語ってくれていたのならば、否定の言葉を差し挟む余地はあったかもしれないけれど。
あらゆる感情が全て通り過ぎ去った後のような、あるいは跡のような、そんな平坦な表情と声で淡々と語られては、何の言葉も口にすることはできなかった。
以下略



184: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/03/29(火) 23:16:46.13 ID:24bZVFNg0
「その時も僕は怪異に起因する事件に首を突っ込んでいた。そしてまた、いつものように窮地に陥った。だけどその時は、いつもと違ってそこに戦場ヶ原達――皆がいた。それも僕が巻き込んでしまったせいで」

 心臓を鷲掴みにされたような感覚。
頭の中に氷柱を突っ込まれたような錯覚。
震えるような、凍えるような、そんな絶望がその先にあることを決して疑えない事実が、今は何よりも辛かった。
以下略



185: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/03/29(火) 23:21:59.48 ID:24bZVFNg0
 抑揚もない淡々としたその声は、いっそ荒げる以上に悲痛を感じさせた。
ただもう、そんな感情をすら失くしてしまっただけなのだろう事が、容易に窺い知れてしまうのだから。

 痛い程に、苦しい程に、悲しい程に、伝わってくる。
皆を――もし僕が皆を、それも自分のせいで失うことになったりすれば。
以下略



186: ◆/op1LdelRE[saga]
2011/03/29(火) 23:27:24.06 ID:24bZVFNg0
「僕のせいで、あいつらは全てを失った――だから僕は決めたんだ。この命の続く限り、あいつらを救い続けるって」

 世界は無数に存在し、ほんの些細な事で、また新しい世界が生まれてゆく――そんな話を思い出す。
だからこいつは、その数多の世界を渡り歩いて、その全ての世界で、同じことが起きないようにしようと考えたのだろう。
阿良々木暦のせいで――阿良々木暦が窮地に陥るせいで、大切な存在を失うことになるという可能性を、一つでも多く潰す為に。
以下略



241Res/178.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice