過去ログ - 一方通行「打ち止めが反抗期なンだが」
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29: ◆rF/tDeRmBKi/[saga]
2011/03/22(火) 21:45:48.15 ID:AQb/bGLX0

率直な感想が絹旗の口からこぼれた。

「ストーカーじゃねェ。単なる守護者だ」

「うわこの人自覚がまるでないですよ。超痛々しいパターンです」

カプチーノをすすりながら絹旗は重々しく息を吐く。こうして一方通行の相談に乗るのは初めてではない。

下手すれば警備員(アンチスキル)に通報されかねない彼の狼藉にブレーキをかけるのはいつも彼女の役目だ。

もう高校生となった彼女だが、いまだに浮いた話がないのはひとえにそのせいである。無論男子から視線を集める外見は誇っているがそれをまったく活かそうとしない。つか生かす機会がねぇ。

「ていうか今日もまた待ち伏せですか?」

「違ェな、危険な通学路で安全を確保すンだよ」

そんなことをするのはアナタだけです、とは口に出さない。出しても無駄であることは重々承知している。

「ハッハァ! ターゲットが来やがったぜェ!」

「超五月蝿いです! 静かにしないとバレますって!」

思わず窒素パンチをかましたくなるのを抑え、絹旗はげんなりとした表情で顔を上げた。

……ちなみに二人は今現在、常盤台中学の正門から少し離れた地点に停車した乗用車の中に居た。軽ワゴン車である。

「よし、追うぞ」

「ああ……超着々と犯罪者への道を爆走しちゃってますよ……」

絹旗のショボイ小言は耳にも入れず、一方通行はキーを回しエンジンを噴かすとアクセルペダルを踏み込む。友人らと談笑しながら帰路につく打ち止めの後方20メートルをキープしながら、怪しげな紺色のワゴン車はそっと進み出した。


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