過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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121:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage saga]
2011/06/06(月) 02:04:54.46 ID:E48WuV4go

「思い出しました。第三次世界大戦の首謀者『右方のフィアンマ』ですね?」

 声の主を振り返る。
 魔術師は、路地裏の暗闇を背負い立っていた。
 暗がりの中で、長刀の鞘がより黒くそこに在る。

「だとしたらどうする?」

 空の右袖を揺らし、フィアンマは不敵に問う。
 対する魔術師は微塵も表情を変えず、ただ裂くように一言。

「拘束します」

 言葉と同時、魔術師は刀の柄に手を掛けて前へと飛んだ。
 その速さは音を追い抜き、瞬きすら許さぬ速度でフィアンマの懐へと迫る。
 まさに神速と言っても過言ではないその一歩。
 常人ならばそのまま体当たりするだけで命を奪える突進に対し――

 フィアンマは、笑みで応える。

 その時魔術師は見た。
 フィアンマの袖口から、何かが書かれた紙が零れ落ちたことに。
 その紙に書かれた『文字』を、彼女は良く知っている。
 同じように、彼の口が紡ぐ言葉も。




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