過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage saga]
2011/06/06(月) 02:26:32.15 ID:E48WuV4go
「"salvare000"」
聖人は『名乗った』。魔法名、己の魂に焼印した、力を手にした理由を。
その事実にフィアンマが身をこわばらせ、再び左手を動かして何かしらの術式を発動するよりも早く。
聖人は跳んだ。
「ッ!?」
一歩目で最高速度に到達した聖人は、
フィアンマ達の頭上を軽々と飛び越え、表通りへと躍り出た。
「な……」
絶句したのはフィアンマ達だけではない。
表に点在していた黒服達も、突如として空から落ちてきた女に驚きの目を向ける。
その中でただ一人平静を保つ聖人は、黒鞘を緩く構えて一言だけ警告を発する。
「無用な暴力は好みません。投降してくだされば、こちらとしても助かります」
無論、そんなものに応じる黒服達ではない。
その戦意を受け取ると同時、一斉に銃口を彼女に向けた。
だが、無論そんなことを許す聖人ではない。
その戦意を受け取ると同時、まず嘆息した。
その後に続くのは、説明する価値もないほどの圧倒的な蹂躙。
爆音は無い。銃声も無い。悲鳴も絶叫も無い。
響くのはただ鞘で黒服達が撃たれる音、洩れるのは短い呼気のみ。
聖人は手加減に苦心しながらも、的確に黒服達の意識を刈り取っていく。
二人が路地から出た頃には、とうに聖人以外の暴力性は排除され尽くしていた。
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