過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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181:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage saga]
2011/07/01(金) 01:49:58.09 ID:8PS7pdgco

 フィアンマは笑った。滲ませるのは自嘲。
 こんなことを言っても仕方が無いというのは、彼自身百も承知だ。
 だが、それでも呑み込めない違和感がある。

「事情を知らない連中はそうでも仕方が無いが、お前らはそうじゃない。それなのに善人のように俺様を扱う」

「僕達を助けてくれたではないですか」

「一つ二つの善行で塗り潰せるような愚行でもあるまい。俺様の名は悪人か、でなければ愚者だ」

「まあ、それも分からなくはないですが」

「無論、少々罵られた程度で購えるとも思わんが。それでもな」

 嗤いながら、彼は再び星空を見上げる。
 星空は何も言わない。この星の全てを見下ろしながら、弱々しく輝き続ける。

「……"実行しない欲望を抱くくらいなら、揺籠の中の幼児を殺せ"」

「……急になんだ」

「かのイギリスの詩人、ウィリアム=ブレイクの言葉です」

「随分と物騒な言葉だな」

「僕は"やってから後悔しろ"くらいのニュアンスで捉えていますけどね」



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