過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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271:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage saga]
2011/10/04(火) 01:38:32.55 ID:VeVfGtm4o

「仮にも二千年と二十億人だからな。そうそう越えられんだろう」

「自慢か?」

「事実だろう。俺様とて単純な力では勝ったが、年月でも数でも負けている」

 かつてそれらを一蹴した男は、ごく自然な風に自らが劣っていることを認めた。
 彼の中で起きているのであろう決して小さくない変化を感じ、青年は穏やかな表情を作る。

「正直、どうでもいいとも思ってるんだ。連中の助けを皆が受け入れるのなら、それでもいいんじゃないかって」

「それでは、お前らの立ち場が無いが」

「それでもいいとも思えるんだ。それを皆が望むのなら」

「じゃあ何故引かない。連中のやり方が気に食わないのか」

「まあ、それもある。実際に連中に任せた場合のリスクというのも、心配ではある」

 大きい枠組みを生かすということは、小さい枠組みを殺すということとほぼ同義だ。
 大国では、国そのものの維持の為に小さな文化を踏み潰すことなど良くある。
 効率的に運営していく為には、余分を弾く必要がある。
 そういったリスクは、小さい枠組みで生きてきた人間には時に致命傷ともなり得る。

「でも、どんな在り方にもリスクはあるものだろう? だから、それだって納得して受け入れるのなら構わない」

「ならば何故?」

 フィアンマの単純な問い。
 返す答えも、単純だった。



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