過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
↓
1-
覧
板
20
344
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]
2012/06/15(金) 23:40:36.16 ID:CypdjJ6do
「ややこしいからお前達は後回しだ」
「テメエ本当にふざけんなよ」
しかしフィアンマは僅かに視線を寄越した程度で話を戻す。
呼ばれていない少年の方が真摯な姿勢で彼らを見ていたくらいだ。
「こちらの要求が聞き入れられんのなら一暴れする準備もある。それで、どうなんだ」
フィアンマが睨むのは少年達の方だ。
睨むとは言っても、その眼差しは言葉とは裏腹に懇願するかのようなものだが。
それを真っ直ぐに受けた少年は、大きく息を吐く。
「……良いさ。好きにしろ」
「おい、良いのかよ。俺たちを放っておいたら後々どうなるか知らないぞ」
「良いと言った。貴様ら如き、いつでも撃退出来る」
驚くほどあっさりと、観念したかのように少年は踵を返す。
少し戸惑っていた部下達に指示を飛ばし、薄明かりの面々に背を向けた。
フィアンマがカーテナを下げる傍らで、青年はまだ納得がいかないように吼える。
「おい!」
「この地の平穏を取り戻すことが最優先だ。私達にそれ以外のことへ割く余裕は無い」
「俺達がその平穏を乱す因子にならないと何故断言出来る?」
「言うまでも無いだろうが、貴様らを信頼しているわけではない」
少年は一瞬だけ立ち止まる。
「それでも、知っているからな」
それだけ言って再び歩みだす。
そのまま振り返ることなく、少年達は去っていった。
背中で何かを語ることも無く、どこか自然に感じるほど静かに。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
414Res/270.92 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1300905079/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice