過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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83:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage saga]
2011/04/28(木) 03:33:02.88 ID:vlfBvtn50

 とある西欧の街並みを、フィアンマは歩いていた。
 さて次はどうするかと思案していると、走って角を曲がってきた人影とぶつかった。
 どことなく既視感を覚えながらも、少し成長した彼はひとまず軽く謝ろうとし、

「すまないな、少し考え事を」

「危ないですわ!」

 瞬間、引きずり倒された。
 フィアンマの顔が驚愕に染まる。
 しかしそれは彼女に引き倒されたからでも、

「見つけましたぞ!!」

 その少女の後ろから現れた黒服達が銃を構えていたからでもなく。

「って、へ?」

 彼女がフィアンマを押し倒すのと同時に、手榴弾を後方に放り投げたからだ。
 ピンを抜かれた手榴弾は空中で爆発し、爆風を辺りに撒き散らす。
 黒服達はかろうじて直撃は避けたようだが、皆一様に地に伏していた。

「ふう。殿方、お怪我はありませんか?」

「……いや、無いが」

 お前は何者なんだ、とフィアンマが問うより前に、新たな足音が響く。
 彼女はそちらに顔を向け、

「こちらですわ!」

 何故かフィアンマの手を取って、あらぬ方向へと走りだした。

「おい待て、なんで俺様が逃げ――ッ!!」

 抵抗も空しく、強引に手を引っ張られて引き摺られていく。
 とある少年なら、お決まりのあの文句を叫ぶシーンだろう。
 不幸だ、と。




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