過去ログ - 女「君は、音楽の魔法を信じるかい?」
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“青年”の世界
◆ZoaEhxgi7I
[sage]
2011/03/28(月) 01:00:40.05 ID:SY06P/910
その当時、青年は15歳。
彼の手元にあったのは隠し口座の通帳と印鑑、そして家族の遺骨・遺灰。
ほんの数か月前まで、体温を持ち生きていたはずの大切な家族達が、骨の固まりになる。
もう二度と動かない、じゃりじゃりとした、灰色の石と砂になる。
少年は、廃人になりかねないほどの絶望を味わったが、それでも彼の心は折れなかった。
むしろ復讐を胸に秘め、心を目を、鈍く光るナイフのように、研いでいった。
隠し口座の金を使い殺し屋を雇い、敵対組織の人間を闇に葬り、
同時にナイフや拳銃の使い方を学ぶ。
彼自身も復讐の実行者となり、財産と家族を奪った相手の、どす黒い返り血を浴びて生きた。
そうして一人、また一人と、家族の仇をとる日々を送っていたが……
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