過去ログ - 女「君は、音楽の魔法を信じるかい?」
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55:“青年”の世界 ◆ZoaEhxgi7I[sage]
2011/03/28(月) 01:16:06.14 ID:SY06P/910

大事な人と会えない。


でも、それでもいいと青年は感じ始めていた。

日陰ものの人間が、簡単に表の人間と出会っていいはずがない。

そして危険人物に近づいて、命を落としたいと思う奇特な人間はいないだろう、と。


ただ彼は待ちながら、少女と出会った日々や、手紙のやり取りを思いだしていた。

少年が少女と交わした会話や手紙はどうでもいいことだった。

天気の話とか、学校の事だとか、ペットがどうのこうの……




けれど、それだけでも青年は救われていた。

無くした筈の日常に触れる感覚が、どうしても忘れられない。


少なくとも、

そんなどうでもいい話をしてくれる少女が、来てくれるかもしれないという希望に、青年は少しの間でも浸りたかったのだ。


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