過去ログ - 美琴「私が一万人以上殺した、殺人者でも?」
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107:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/27(日) 21:16:18.18 ID:/Fwu0hYwo

 部屋に戻り、シーツの乱れたベッドに座りながら、上条は思う。
 束の間の邂逅で、上条の心に不思議な風を、暴風を引き起こし、あっという間に去っていった少女の事を。
 何故自分はあの少女を引き止めなかったんだろう。
 引き止められないなら、せめて目的地の近くまでついていってやっても良かったのに。
 上条は落ちこぼれとはいえ、魔術という裏の世界の住人で、荒事に巻き込まれる事には慣れていて、美琴は超能力者とはいえ女の子で上条は男だ。

 だが、それがどうした。

 所詮は奇妙な出会い方はしたものの、今日初めてあったばかりの、赤の他人だ。
 上条が親切心と同情で伸ばした手は、あっさりと拒絶されたのだ。
 ならば、ただ街中で偶然出会っただけの上条に、出来る事など何も無い。

 ただ、それだけの事。
 それだけの事なのに、何故だか上条は無性にイラついていた。



 でも、イラつくだけで、何も出来なかった。




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