過去ログ - 美琴「私が一万人以上殺した、殺人者でも?」
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16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/26(土) 14:46:42.05 ID:X5AOPpqso

「だからその異様なほどに優しい眼差しでこっち見んな哀れむな同情すんな! っていうかその場合ごくごく平凡な会社員とかになった場合はどうなるのよ!」

「そっと胸の奥にだけしまって墓の中まで持ち込むしか、ないな」

「そんな悲しい未来は嫌っ!?」

「人間、諦めが肝心だぞ」

「安っぽい同情してんじゃないわよ! っていうか違うから私のは中二病的なアレじゃなくてガチで追われてんの! だからそんな痛ましいものを見るような目でこっち見んな重い溜め息吐くな何もかも理解したような顔で深く頷くなぁっ!!」

 はぁ、はぁ、と息を切らせ少女の肩が上下する。
 そんな少女の必死な様子を見て、上条は上条でなんだか愉快な子だなぁ、と心の中で呟いた。恐らく聞かれたら思いっきりぶん殴られるだろう失礼な呟きである。

「あー、まあなんつーか、散々からかっておいてなんだが、な」

「な、何よっ、今更謝っても許してなんてあげないんだからね!」

「その……さっきも言ったけど俺朝飯まだなんで腹減ってるんだよな。良かったらお前も食うか?」

「ッ! 誰がアンタの施しなんか……!」

 ぐううううきゅるるるる、と、可愛らしい腹の虫が鳴った。恐らく、目の前の少女の胃の辺りから。
 ふと見やれば少女の顔がみるみる内に真っ赤に染まっていく。あまりの恥ずかしさに目の端に涙まで浮かべているので、上条は指摘しようと開きかけた口を閉じ、頬を掻きながら「いいからその辺に座って待ってろ」とキッチンへ向かった。

 ふと目を逸らす直前に見えた、こちらに手を伸ばしかけて引っ込める真っ赤な顔の少女を見て、上条は苦笑を噛み殺す。
 折角だからトーストに乗せる苺ジャムくらいは多めにサービスしてやろう。




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