過去ログ - 美琴「私が一万人以上殺した、殺人者でも?」
1- 20
162:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/31(木) 17:32:32.83 ID:sYlWRZCOo

 資料室での作業を終え、さて帰宅しようという段。
 無意識に吐いた溜め息に反応するかのように声を掛けられ、上条は足を止める。

「どうした、いつにも増して貧乏なツラしやがって」

 振り返ると、ボロボロのゴスロリ衣装を着たボサボザ髪の女がいた。

「貧乏とか言わないで下さい。貧乏なのは事実ですが」

「ハッ」

 鼻で笑われた。予想した反応だけど普通にダメージがでかく、上条は肩を落とし溜め息を吐く。

「で? そのしょぼくれた表情は何だよ。また転んで財布落としたか買った食材全滅させたのか」

「そんな所です。いいからほっといて下さい」

「やだよ。お前からかうの楽しいから好きだし」

「俺はシェリーさんにからかわれるの嫌いですけどね」

「おいおい、つれないねぇ」

 くつくつと肩を震わせてニヤけたツラを向けてくる意地悪な先輩だが、これでも結構世話になっているので無視は出来ない。
 今だってからかってるようで落ち込んでる上条の様子を心配して声を掛けてくれたのだ。

「ってか、底抜け馬鹿のお前さんがそう辛気臭い顔してると空気が悪くなるんだよな。嫌な事があったか分からんがその物覚えの悪い脳味噌の特性活かして速攻忘れてヘラヘラ笑ってりゃいいのに」

 ボロクソ言われて上条の心がズタズタに切り裂かれる。これでも心配してくれてるんだよ……多分、とこぼれそうになる涙をぐっと堪えた。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
973Res/425.60 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice