過去ログ - 美琴「私が一万人以上殺した、殺人者でも?」
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205:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/04/02(土) 23:03:10.99 ID:S/3pliMxo

 頭では分かっている。

 幾ら上条が普通の一般人とは違うとしても。裏の世界に身を置く者だとしても。
 それは、美琴の住む世界と必ずしも交わらない。
 美琴の居る領域にはとてもじゃないけど届いていない。

 上条は特殊な力を持ってるとしても、所詮は見習い魔術師でオチこぼれ、無力な一般人と何ら変わりないのだ。


――けれど、それがどうした。


 上条は己が無力で足手まといである事など知っている。
 魔術の世界であればチビッ子やら同僚や先輩に弄られ追い掛け回されてるから身を護る術は身体に叩き込まれているが、相手は未知の超能力という存在。

 果たしてそれに己の右手は通じるのか?
 もし通じなかったら、相手の攻撃に馬鹿正直に右手を構え、それを引き千切られて無様にのた打ち回るのみだ。


――だから、それがどうした。


 恐怖が上条の足を、心を激しく震わせる。


――そんなものは、傷付き、倒れそうになりながらも、歯を食いしばり強がる少女を放り出して逃げる理由になんか……


 それを強引に抑え込み、上条は右手を固く、固く握り込んだ。



――なる訳が、ないッ!!!




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