過去ログ - 美琴「私が一万人以上殺した、殺人者でも?」
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208:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/04/02(土) 23:07:37.12 ID:S/3pliMxo

 警告通り逃げ出してくれたのだろうか? だとしたら何の問題もないが、美琴の心には何かが引っ掛かって落ち着かない。
 顔を伏せ、拳を握り締めていた少年は、逃げ出そうとか、素直に引き下がろうとか、そういう殊勝な行動を取るようにはどうしても見えなかったからだ。
 美琴は思わずそのまま視界を動かし、少年の姿を探してしまう。
 そして、それが決定的な隙を生み出している事に気付いたのは、その直後だった。

「油断大敵です」

「な、しま……ッ!?」

 美琴の牽制は正確で、精確で、たとえ美琴が一瞬気を逸らした程度では隙を作るような甘いものではなかった。
 しかし、少女はそこに強引に美琴の隙を作る為に、牽制として放った美琴の電撃に自ら体を当てに行く。
 美琴の狙いは、牽制を牽制として受け止め、避ける事で予測される相手の立ち位置に対し優位な自身の立ち位置を確保する事だから、その少女の動きは完全に美琴の心理の裏を突いていた。

「お姉様の攻撃は、どれも手加減が過ぎます、とミサカは冷静に分析します」

 それは、美琴の、少女を傷付けたくないという想いが生み出した、過剰な手加減という隙。まともに浴びても、電撃使いであれば、ほとんどダメージが通らない程度には手加減された電撃など、牽制の役目も果たせはしない。

「チェックメイトです、とミサカはお姉様にトドメを刺します」

 そして、少女はまっすぐと構えたアサルトライフルの引き金を引き。



「――させるかよッ!!」

「……ッ!!?」

 少年の鋭い蹴りが、アサルトライフルを弾き飛ばした。




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