過去ログ - 美琴「私が一万人以上殺した、殺人者でも?」
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306:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/04/11(月) 23:18:31.84 ID:WE46KEsMo

 ざわり、と風が草木を鳴らし、肩を撫でていく。
 目の前の少女はぐっ、と唇を噛み、何かを耐えるように顔を伏せた。
 上条は、少女にそんな顔をさせてしまうのが堪らなく悔しく、だからこそ言葉を重ねる。

「御坂は、化物なんかじゃねぇよ」

「……やめてよ」

「どんな能力を持っていても、例え一万人の死者を作る原因を作ってしまったとしても」

「……、」

「下らない事で笑ったり、怒ったり、不安になったり、感動したりする、普通の女の子だ」

「……もう、やめ……」

「ジンジャービアにむせて慌てたり、その……裸を見られて怒ったり不機嫌になったり」

「……、……」
                                                         ヤツ
「自分のせいで犠牲になっちまった妹達の為に悲しんだり、考えなしに手を差し伸べようとした馬鹿を心配して手を振り払ったりするような……そんな優しい女の子だよ」

 ひくっ、と少女の肩が跳ね、細かく震えだすのが目に入った。が、上条はお構いなしに続ける。

「だから、俺は、お前がなんと言おうと……御坂を守るよ。嫌だっつってももう遅いからな」

「……、私は……」

 少女の震えは最早見ないでも伝わってくるほどにまで大きく、だからその少女の呟きも震えていた。




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