過去ログ - 美琴「私が一万人以上殺した、殺人者でも?」
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380:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/04/21(木) 00:10:56.41 ID:OjeRGP/eo

 窓の外を見ると、薄い雲が空一面を覆い隠していた。
 白く鈍い太陽光が空全体に広がり、カラッカラに晴れた青空を見るのとは違った不快な眩しさが目に痛い。

 いっその事分厚い雲で薄暗い灰色の空になってしまった方がいいと思えるくらいだ。
 そしてどしゃ降りの雨でもたっぷり降ってくれれば尚いい。
 中途半端に我慢を強いられる方がよっぽど街を、心を腐らせて行くのだから。

「……、って現実逃避してみても時間の無駄なんだけどね……」

 視線を正面に戻し、溜め息を一つ。
 学園都市第三位の称号を持ち、今は追われる逃亡生活の身である少女、御坂美琴は口の端をひくつかせながら目の前の難関を前に立ちすくんでいた。
 もっさりと積み上がっていた山のほとんどは突き崩され、左手の最新鋭洗濯機(飽く迄学園都市外部での最新鋭の為、学園都市内部の美琴からすれば十年二十年位前の型なのだが)のドラム型洗濯槽の中に収まっている。
 だが、残り数枚だけは手付かずのままカゴの中に残されており、「はよ俺も入れてくれ」と美琴の心を急かしたてている。もちろん美琴の幻聴なのだが。

「今日もいい天気ね……」

 さっきまでハンパに曇ってる空に文句をつけてた癖に白々しい現実逃避をしてしまうのは、乙女御坂美琴としては致し方ないことだった。




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