過去ログ - 美琴「私が一万人以上殺した、殺人者でも?」
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385:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/04/21(木) 00:24:14.07 ID:OjeRGP/eo

「……う、う、うううううううう」


 それでも彼女は耐えた。それこそ学園都市の頂点へと登りつめたその忍耐力と精神力で。
 叫び出して走り出したい気持ちをギリギリと全身全霊を込めて抑え込み、ふらふらとすぐそばにある流し台へその手を伸ばす。

 一歩、一歩と近付く速度はもどかしいが、慌てて動いてその???がふわりと飛ばされてしまっては大変な事になる。
 例えば手首についてる内はまだ抑え込む事が出来るそれでも、風に吹かれて顔とかについたらもう耐えられない。大惨事である。
 そういった事態に陥らないように、また自らの心を落ち着ける意味でも、この牛歩のような速度が今の自分には理想的なのである。そうなんだったらそうなんだ。

「……うう、うう、うううううううう」

 怪談話に出てくる幽鬼のように怪しげな呻き声を出しつつ、ゆっくりと歩を進める。夜道で出会ったら十人中七人が逃げ出し、残り二人が腰を抜かして倒れ、最後の一人はそのまま失禁してもおかしくない迫力だ。

 しかし、今は朝日が登りきった午前中である。さんさんとお日様が降り注……いではいない曇り空だが、先程も言ったとおり空は明るく眩しいほどであり。
 その為現状の美琴に出会った人物は怖がる事も逃げる事もせずこう言った。


「よう、御坂。洗濯の方はどうだ? ……ってなんで変な顔しながら唸ってるのお前?」


 そしてそんな気軽に声を掛けられた美琴は(自分が排除しようとしているブツの推定持ち主に声を掛けられたせいもあってか)抑え付けていた物があっさりと決壊したのだった。


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