過去ログ - 美琴「私が一万人以上殺した、殺人者でも?」
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566:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/25(月) 00:33:29.60 ID:98e5a3Nao

 肌の表面をちくちくと刺す痛みは、少女から漏れ出る紫電の余波によるものだろうか。
 その痛みがすぐにでも手放してしまいそうな意識を寸でのところで繋ぎ止めていた。

 薄れた意識でも分かるほどに、美琴が感情を迸らせていた。
以下略



567:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/25(月) 00:36:01.98 ID:98e5a3Nao


 そして、美琴はそんな上条の想いを、倒れたまま、閉じかけた目の奥から感じる眼光を――――正しく受け取り、感じ取っていた。

 だから……だからこそ、美琴は震える両足を押さえつけてでも――敵わないと、勝てっこ無いと心の底から思い知っている相手を前に――立っていられるのだという事を、少年は知らない。
以下略



568:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/25(月) 00:38:27.33 ID:98e5a3Nao

「――――お姉様」

「…………ッ!!」

以下略



569:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/25(月) 00:42:25.95 ID:98e5a3Nao

 急速に収まっていく雷気と、冷えていく空気の中、上条は込み上げてくる不快感に押し流されかけていた。
 適度に肌をなぞっていたピリピリとした痛みは消え失せ、上条の意識を繋ぎ止めていた楔の一つが引き剥がされる。
 踏み止まろうともがこうにも、一つ、また一つと楔は剥がされ、抗う力は失われていく。

以下略



570:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/25(月) 00:46:56.51 ID:98e5a3Nao

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571:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/25(月) 00:52:00.07 ID:98e5a3Nao

「一晩じゃない、三日。アンタは三日間寝込んだまま、今やっと目が覚めたのよ」

「みっか……え? 三日!? そんなに眠ってたのかよ俺!」

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572:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/25(月) 00:55:22.63 ID:98e5a3Nao

 ぎゅっ、と。
 上条の横たわるシーツの裾を強く握り締め、少女は悔しそうに唇を噛んだ。

 そんな少女に、上条はかける言葉を失う。
以下略



573:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/25(月) 00:56:54.94 ID:98e5a3Nao

 少女は、上条の優しさに、胸がきゅっとなるのを感じながら、想った。

 これ以上、迷惑をかけられない。
 これ以上、少年を傷付けたくない。
以下略



574:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/25(月) 00:58:34.27 ID:98e5a3Nao

「ねえ、知ってる?」

 微笑みかけると、少年は眉をひそめ、じっとこちらを見詰めてくる。
 その深く黒い瞳に、いつの間に自分はここまで惹き込まれていたのだろう。
以下略



575:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/25(月) 00:59:14.87 ID:98e5a3Nao





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576:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/25(月) 00:59:56.31 ID:98e5a3Nao





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