過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
↓
1-
覧
板
20
138
:
◆lI.F30NTlM
[sage saga]
2011/03/29(火) 12:19:51.72 ID:d0RfmdU0o
「は?親父が入院?」
『そうなのよ。まあ、検査入院なんだけどね』
昼休み。
満腹感と午前中の疲労が睡魔を呼び寄せるこの魔の時間、俺の安眠を妨害したのはお袋からの電話だった。
なんでも、この間の健康診断で肝機能関係に異常が見られた親父の検査入院に付き添うから、今日は帰りが遅くなるとのことだ。
ウチの親父は結構酒を飲む。毎晩の晩酌も、酔ったところを見たことが無いから意識していないが、飲酒量は多いのだ。
こう言っちゃなんだが、来るべき時が来た、って感じだな。
親父のことも心配だが、今一番の心配事は……。
「メシまでには帰ってくるの?」
『う〜ん、多分無理ね。だから、適当に食べておいてくれる?お金はいつものところに置いてあるから』
「あいよ。親父によろしく言っておいてくれ」
通話を終え、ケータイをポケットに仕舞った俺は、再び昼寝の体勢に入った。
だが運の悪いことに、そこで昼休み終了を告げるチャイムが鳴った。
ーーーーーーーーーーーー
「ただいま〜」
いつもの丁字路で麻奈実と別れ、家に帰宅した俺を迎える者はいない。お袋は病院だしな。
リビングの扉を開けて中に入ると、すでに定位置となっているソファの上で、桐乃は寝そべりながら電話をしていた。
話し方から察するに、学校の友達が相手のようだ。つうか、いるなら「おかえり」くらい言えよ。別にいいけどよ。
桐乃の脇を通り過ぎ、俺は冷蔵庫に向かった。
いつもなら冷蔵室の扉を開けるだけだが、今日は野菜室の中身も確認する。
残念なことに、ろくな食材が入っていなかった。これはお袋が怠慢なわけではなく、逆に毎日マメに買い物をしているので買い溜めがあまり無いだけだ。
俺は一度自室に戻り、鞄を置いて服を着替えると、再度リビングに向かった。
お袋が買い物の時にいつも使っている財布を持ち、出かける準備をする……と、その前に。
「スーパー行ってくるけど、欲しいものあるか?」
いつの間にか電話を終えた桐乃に一声かけた。
桐乃はファッション誌を読んでいて、こちらを一瞥もしない。
「じゃあ、アイス。ダッツのいちごね」
「あいよ」
何も言ってこないところを見ると、こいつにもお袋からの連絡は行っているようだ。
出来合いの惣菜を買ってくると思ってるんだろうが、今日はちょっと違うんだぜ、桐乃。
俺は心の中でだけそう呟き、家を出た。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
1002Res/717.08 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1301131029/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice