過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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168: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/03/30(水) 04:47:50.16 ID:2BmaPh3+o
ででん! という効果音がこれ以上に似合う場面もそうそうあるまい。
桐乃が取り出したそれは黒猫の物よりさらにでかい――1.5倍くらいある代物だった。

「そ、それはっ!」

沙織は一瞬驚愕の表情を見せ、そしてどんどんと青ざめていく。
なんだ? そんなにやばい代物なのか? あれ。

「き、きりりん氏……よりにもよってそいつを選んでしまうとは」
「え……な、なんか駄目だった?」

沙織の異常なリアクションに選んだ桐乃自身も戸惑ってしまっている。

「MG1/100 Ex-Sガンダム。……初心者に最もおススメしてはいけないガンプラの一つでござる」
「あなた、さっきは『MGも実はおススメ』みたいなことを言っていたじゃない」
「そうではないのです……そうではないのですよ黒猫氏。こいつに関しては別なのでござる」
「というと?」

沙織の発言に対し、横から質問を入れる。俺だって、沙織の言葉の意味は気になるからな。
まあ、こいつはそんなことしなくてもきっと説明してくれるだろうが。

「圧倒的なパーツの多さ――これに尽きるでござる」
「……そ、そんなすごいの?」

桐乃が冷や汗を張り付けて沙織に尋ねる。若干、口元が引きつっているのが確認できた。
そりゃ、あんな大げさなリアクション取られたら誰だって心配になるよな。

「パーツ数でいえば、普通のMGの倍くらいあるでござる」
「あれ? そんだけ?」

素っ頓狂な声をあげる俺。
なんだ、あんな驚き方するからもっとすごいのかと思ったぜ。
これなら案外なんとかなるんじゃないの?

「京介氏、Ex-Sを甘く見てはいけません。熟練の者ほど箱を開けた瞬間、絶望のあまりそのままそっと箱を閉じてしまいたくなるほどのキットなのです。実際、拙者もこれを完成させるのに半年かかったでござる」
「「「半年!?」」」

沙織以外の、俺たち3人の声がハモる。
沙織ほどの奴が半年!? ……ごくり。いったいどんな中身してるんだあの箱の中は……。

「まあ、拙者の場合はぐだぐだしながらの上に塗装も行ったものですから。ただ組み上げるだけならもっと早く済むでしょう」
「そ、そうだとしてもとんでもねえな」

こりゃあ相当の覚悟をしねえと駄目みたいだぞ、桐乃。頑張れよ。

「……HGにしといてよかったぜ」



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