過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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◆lI.F30NTlM
[sage saga]
2011/04/02(土) 01:08:39.23 ID:i1LYuYF3o
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「うおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」
「はあああああああああああああああああっ!!」
白い拳撃が、黒い剣撃が交じり、弾け、砕き、斬り裂く。
幾合もの攻防が、床を、壁を、天井を瓦礫に変える。
逆袈裟を受け止め、左正拳突きを捌き、胴蹴りを受け止め、右下段蹴りを避ける。
右正拳突きを柄で受け止め、体を回転させて突きを返す。突きを拳で打ち上げ、空いた胴に突っ込む。
桐乃からタックルを喰らったあやせは、そのまま壁に激突した。
「はあっ……はあっ……」
桐乃は少し離れたところに降り立ち、息を整えている。
瓦礫と粉塵が舞う中、あやせが姿を現した。こちらも消耗が激しく、息が荒い。
「はあっ……流石だね、桐乃。刀一本じゃ……手数で敵わない……」
「あやせこそ……よく捌いてんじゃん……。正直……かなり手強いよ……」
戦況は拮抗しているように見えるが、そうではない。
あやせは大太刀の斬撃のみ、桐乃は体全体を使った徒手空拳の攻撃。手数で圧倒的に上回っている。そのため、体力の消耗が激しい。
だが、桐乃の言う通り、あやせはそれを捌いて、攻撃を加えていた。後の先を取る形であり、このまま行けば桐乃は負けるだろう。
だから桐乃は、戦法を変えることにした。構えを解き、身に纏う魔力を霧散させる。
桐乃の突然の行動に、あやせは訝しげな声を出す。
「どういうつもり?まさか、負けを認めるの?」
「違う。あたしは負ける気なんて無い」
桐乃の周囲から魔力が溢れる。それは先程よりも丁寧に練られ、金色に輝いていた。
それを足のみに纏う。さながら、鎧の足部分だけを身に着けたような姿。
「攻撃しても捌かれるなら……捌けない攻撃をするだけ」
瞬間、桐乃の姿が消えた。
「!」
あやせは驚き、桐乃の姿を探す。視線を上げた瞬間、下から強烈な攻撃を喰らった。
「ぐっ!」
体を打ち上げられながらも、あやせは懸命に桐乃の姿を探す。
今度は背中に攻撃を喰らい、床に叩きつけられ……る前に、横から攻撃を喰らって吹っ飛んだ。
刀を突き立て、なんとか激突は免れるもダメージは大きい。
あやせは黒太刀を消し、黒い小太刀を二刀出現させ、逆手に構えた。
(違う。消えたわけじゃない。速過ぎて見えないんだ)
桐乃が取った戦法。それは「超速移動からの攻撃」だった。
いくら攻撃しても捌かれるのなら、捌けないほどの速さで攻撃を繰り出す。後の先も取れないほどの先の先で相手を撃ち倒す。
確かに、相手が見えなければあやせも容易に攻撃を捌けない。
(焦るな。攻撃を繰り出す瞬間、確かに桐乃はそこにいる。そこを狙えば……)
目を閉じ、神経を研ぎ澄ます。
聞こえるのは遠くの戦闘音と、桐乃が移動するときに出す音。その音と気配だけに、意識を集中させる。
……………………………………。
(ここだっ!)
ガキィンッ!!
あやせは左手に握る小太刀を、自分の背後に突き出した。
あの速さから出した蹴りを受け止められ、桐乃は驚愕の表情を浮かべている。
「せえええええええええええええええええええええええいっ!!」
左手はそのまま、あやせは振り向き様に斬撃を放つ。
それは桐乃を捉え、真紅のドレスごと身を斬り裂いた。
(このチャンス!絶対に逃さない!!)
あやせは左右二刀を高速で振り回し、桐乃を攻撃する。
先程と違い、桐乃は全身に魔力を纏っていない。そのため、斬撃がダイレクトに桐乃を苦しめていた。
ドレスが、身が裂け、血が飛び散る。
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