過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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249: ◆lI.F30NTlM[sage saga]
2011/04/02(土) 01:11:11.49 ID:i1LYuYF3o
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黒猫は桐乃の傍に降り立った。桐乃は、それを気にすることなく泣き続けている。
そこから20m離れた先に、麻奈実も降り立った。

「桐乃ちゃんを狙ったんだけどなぁ〜。しっぱいしっぱい〜」

軽い調子で、頭を掻きながら麻奈実は言い放つ。とても、人一人の命を奪い去った後とは思えない態度。
黒猫も、この態度には嫌悪感を通り過ぎて怒りを覚えた。

「流石、悪魔ね。虫唾が走るわ」

前に一歩踏み出そうとした瞬間、肩を掴まれた。振り返ると、桐乃が立っていた。
だが、その目はこちらを見ていない。その目は、怒りは、あの悪魔に向けられていた。

「アンタだけは……あたしがブチ殺す……」

地の底から響くような、暗く、重い声だった。呪詛を紡ぐよりも、呪いに満ち満ちた声だった。
黒猫を押しのけ、前に出ようとする桐乃。今度は、黒猫が肩を掴んで止めた。

「やめなさい。あなたの敵う相手じゃないわ」
「関係ない」
「無闇に突っ込んでも、あの娘の二の舞になると言っているの」
「カァンケイねェェんだよォォォ!!」

黒猫の手を払い除け、桐乃は吼えた。怒ったところは何度も見てきたが、今回は怒りの質が違っていた。
たとえ腕がもげ、足を潰され、臓器を抉り出され、首を引き千切られようとも殺す。言葉にすると、こんな感じだろうか。
黒猫は溜息を吐き、前に進もうとする桐乃の足を払い、転倒させた。
プギャッとみっともない声を出す桐乃。

「なにすん……!」

抗議しようと顔を上げた桐乃の頭を踏み、再び地面とキスさせた黒猫。マジ女王様。

「少し落ち着きなさい。無策で行っても、返り討ちにあうだけよ。あの娘の死を無駄にしたいのなら止めないわ」
「!?」

その言葉を聞いた桐乃は、頭に冷水をぶっ掛けられた感覚に襲われた。
黒猫は淡々と話を続ける。

「あれは、私でも簡単には殺せない。悪魔の力、伊達じゃないということね。そこで提案があるのだけれど……」

黒猫は足をどかさず、なおも続ける。


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