過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
1- 20
25: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/03/27(日) 16:36:24.29 ID:4SRjOM3Xo

「初めてお兄さんと出会った時、優しそうな人で何となくいいなぁと思ったんです。
 その後しばらくして桐乃のことがあって、ほんの少しだけ嫌いになりかけました。
 わたしはまだ子供だから、あの時は、お兄さんの本心がわからなかったんです。
 でも、家に帰ってから、冷静になってゆっくりと考えてみたんです。
 もしお兄さんが、あのようないかがわしい――ごめんなさい。あのような趣味を
 本当に持っているのなら、わざわざ人前に晒すようなことをするだろうかって」

そこで一旦言葉を切ると、小さく溜息をついた。

「よく考えてみれば、答えは簡単に見つかるんですよね。
 ……桐乃を守るため、桐乃とわたしを仲直りさせるため、ですよね?」

俺がもし、あの時のことは今あやせが言った通りだと言えば、どうなる?
たしかに俺の汚名は返上出来るだろうな。
しかし、そうなると桐乃は――

「今あやせが言ったこと、俺は肯定することも否定することも出来ねえ。
 あやせなら、何でだか分かってくれるよな」
「はい、わかっています。
 このことは今日を限りに、わたしの胸の内にしまって置こうと思います。
 ……お兄さん……わたしの顔、きっと真っ赤ですよね。
 さっきから心臓がドキドキして、自分でもわかるくらいですから。
 でも、いつかお兄さんに伝えないと、きっと後悔する。……そう思っていたんです」

あの出来事から数日後、あやせからもらったメールで分かってはいた。
しかし、誤解されたままでも、別にいいと思っていたのもたしかだ。
今日だってこうして、傍からみればまるで恋人同士のように過ごしているわけで、
俺に取っちゃ何の実害もないわけだからな。
でも、あやせから直接聞くと、また違った思いが湧いてくる。
何事も曖昧にして置きたくはないというあやせの性格かとも思ったんだが、
長い沈黙の後、次にあやせが口を開いた時、それは急展開を迎えた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/717.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice