過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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◆lI.F30NTlM
[sage saga]
2011/04/02(土) 01:12:33.18 ID:i1LYuYF3o
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先に仕掛けたのは桐乃。
あやせに見せた超速移動を開始する。今度は最初から全開、最高速だ。
瞬時に背後に回り、麻奈実の後頭部目掛けて蹴りを放つ。
(死ねェ!!)
超速移動からによる蹴り。防御も回避も、今からでは間に合わない。だが……。
「なっ!?」
麻奈実は振り返らないまま、左拳で蹴りを受け止めた。
驚く桐乃に、ゆるい声が掛けられる。
「桐乃ちゃん、速いねぇ〜」
「このっ!」
「離れなさい!!」
追加攻撃を加えようとした瞬間、黒猫の怒号が飛んだ。
桐乃が麻奈実から離れるのを見届け、黒猫は黒い刃を数十本撃ち出す。
麻奈実は翼を羽撃かせて、刃を全て撃ち落とした。
(牽制とは言え、こうもあっさりと……)
大抵の魔女なら、桐乃の蹴りで即死。たとえそれを回避、もしくは防御出来ても、黒猫の刃で殺られていたはずだ。
それをあの悪魔は、ほとんど動くことなくどちらも無力化した。やはり手強い。
黒猫は魔力を練り、攻撃の威力を上げようとした。
その間、桐乃は全包囲攻撃を仕掛けた。
上、下、左、右、前、後ろ……。
そのどれもが、あやせに見せたものより速く、重い一撃だった。
しかし、麻奈実は全て、拳か膝で受け止める。激突の余波で、建物の壁や床が砕けていくような一撃を、難なく防御する。
(ならっ!)
桐乃は助走をつけ、天井を蹴り、床に立ったままの麻奈実に向けて飛び蹴りを放った。
あやせに止めを刺す際に使おうとした、桐乃の最大攻撃。今度は桐乃自身も加速し、先程のものより何倍も重い一撃だ。
流星など置いていくほどの速さ。右足を中心に、魔力の奔流が渦を巻く。人間相手ならば塵も残さないほどの苛烈な一撃。
試したことは無いが、たとえ悪魔だろうと確実に殺せる。
麻奈実は回避行動を見せず、両腕に黒い魔力を纏い、
「は!?」
「ふふっ。つ〜かま〜えた〜」
桐乃の足を両腕で掴んだ。
桐乃を掴んだまま体を回転させ、黒猫目掛けて投擲。ジャイアントスイングだ。
黒猫は飛んできた桐乃をひらりと回避、桐乃は壁に激突した。
麻奈実から視線を外さない黒猫に、背後から怒りの声が投げ掛けられる。
「ちょっと!受け止めるなり何なりしなさいよ!!」
「嫌よ。当たったら痛いじゃない」
「アホかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」
なんとも緊張感の無いシーンだが、黒猫は内心、冷や汗をかいていた。
桐乃の超速攻撃を難なく防御。防御できるのなら、回避など朝飯前だろう。
そして先程の飛び蹴りすら受け止めた。あれは、黒猫でも完全に防御できるかわからないほどの威力を持っている。
防御、回避は万全。おまけに隙が無い。「勝算は五分」と言ったが、それも怪しくなってきた。
壁から抜け出し、黒猫のところまでやってきた桐乃。
それを見届けた麻奈実は、笑顔を浮かべたまま口を開く。
「いくら速くても、あんなに殺る気を見せたら当たらないよ〜。桐乃ちゃん」
「……ご忠告どーも」
余裕を崩さず、相手に忠告すらしてくるこの態度。気に入らない。ああ、気に入らない。
「どうすんのよ?」
苛立ちを隠そうともせず、桐乃は黒猫に問いかけた。
桐乃の攻撃で隙を見せた麻奈実に、黒猫が必殺の一撃をお見舞いする。という作戦で動いていたのだが、色々と誤算が出てきた。
こちらの攻撃をいとも簡単に捌くこと。隙を全く見せないこと。問題はこの二つだ。
「あなただけで駄目なら、私も加わるしかないわね。隙が無いなら作り出すまで」
「あっそ。じゃあ、せいぜい頑張ることね」
「あなたこそ、あっさり死ぬんじゃないわよ」
「あのクソ悪魔を殺すまでは、殺されても死なないわよ」
「なにそれ?いいわ。じゃ、よろしく!!」
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