過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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252: ◆lI.F30NTlM[sage saga]
2011/04/02(土) 01:13:05.42 ID:i1LYuYF3o
桐乃は超速移動を開始し、黒猫は麻奈実に向かって駆け出した。
手を手刀の形に変え、急所目掛けて高速で突き出す。
麻奈実は体を揺らしてそれを避け、避けきれないものは手で払い除けた。
黒猫に集中しているところに、桐乃が攻撃を仕掛ける。それも拳のみで全て受け止める。

(二人掛かりだというのに……)
(全然当たらないどころか、かすりもしないなんて……!)

麻奈実の力は圧倒的だった。
人と悪魔、その差がこの結果だと言わんばかりに圧倒的だった。
こちらは全力なのに、相手はまだ力を隠している。その事実が、二人の心に重く圧し掛かる。
どれほど攻防を繰り広げただろうか。五分?十分?いや、もっと短いかもしれない。
だが、桐乃と黒猫の疲労の色は濃い。

「う〜ん。やっぱり二人だと、ちょっと面倒だな〜」

麻奈実は、まるで今夜の献立に悩んでいるような調子で言い、眉間に手刀を突き出してきた黒猫の腕を左手で掴んだ。

「ごめんね、もうおしまいだよ」

空いた右手を黒猫の胸に添え、零距離で掌打を放つ。

「がっ!」

黒猫は吐血しながら、遠方に吹き飛ばされた。
その時、麻奈実の頭上から桐乃が雷撃のような蹴りを放った。

「なっ!?」

その蹴りを、麻奈実はがっしりとキャッチ。
そのまま床に叩きつけた。

「がはっ!」

だが、麻奈実の攻撃はそこで終わらない。
桐乃の足を掴んだまま、何度も何度も床に叩きつける。床が凹む。歪む。罅割れる。砕ける。
それでも止まらない。まだまだ叩きつける。
一方的な暴力に晒された桐乃は、ボロ雑巾のようになっていった。
ようやく気が済んだのか、麻奈実は桐乃の足を掴んだまま持ち上げる。

「桐乃ちゃんも、げーむおーばーだね」

桐乃の首を掴み、ギリギリと力を込める。
首の骨を折らないよう加減し、時間をかけて窒息死させるつもりだ。

「が……あ……」

痛みと息苦しさで、桐乃の顔が歪む。必死に空気を求めて口をパクパクさせるが、息は出来ない。
その様子を、麻奈実は笑顔を浮かべながら見つめていた。

「ちょっと我慢してね〜。あと何分かすれば、楽になれるから〜」

麻奈実の腕を引き剥がそうと、必死にもがいていた桐乃だが、意識が途切れかかっているのか、ほとんど動かなくなった。
勝利を確信した麻奈実は、歯を見せてニイィっと笑った。


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